好きを百万回。


スカートをキュッと握りしめ、恐る恐る口を開く。

「・・・・・アメリカに・・・・・行く前にお別れしないとダメですか・・・・・?」

「こまり!」

「だって・・・・・!教えてもらえなかった!なんで?アメリカに行くこと教えるほどの価値がわたしにないから?行ってしまえば2人のこともなかったことにできるから?」

「そんなわけあるかっ!!」

大声で怒鳴られて身体が竦む。

「言えなかったとは思わなかったか?!お前の笑顔だけ見ていたくて言えなかったとは考えへんかったか!?」

「そんなこと・・・・・思われへんーーー!」

涙を拭うこともせず、顔を上げて叫ぶ。
朔也さんが立ち上がり、テーブルを回り込んできて腕を引っ張られて立ち上がらされた。
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