好きを百万回。
顔を上げて微かに笑顔をつくった。
「留学、頑張って。でもわたしは待てません」
朔也さんから表情が失くなる。
ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさいーーーーーー。
「・・・・・なんで急に?」
「・・・・・怖くて・・・・・」
「怖い?」
「わたしが野波さんの傍にいることはやっぱり釣り合わなくて・・・・・嫌がらせが怖くて・・・・」
「・・・・・・・・・・守ってやるって言ったけど?」
「・・・・・でも2年もいない」
「留学止めて欲しい?」
朔也さんの苛立ちが混じる声。
「止めなくていいです。だけどお付き合いは止めたい」
「こまり!」
咎めるように呼ばれた大きな声に身体が竦んだ。
勝手なことを言っているのはわたし。
怒られたって殴られたってしょうがない。