好きを百万回。


「わたし銀行でお嫁さんにしたいNo1なんでしょ?だったら2年もいない野波さんを待たなくても・・・・・」



ダンッ!!



朔也さんが壁を力任せに殴った。



「本当にそんなこと思うてるわけ?」
朔也さんの言葉から感情が抜け落ちていき、温度がなくなる。


「だって辛いし!誰かの悪意に晒されるのもうイヤやもん!だったら誰の嫉妬も買わない普通の人探した方が楽やもん!」


空気がピリピリと肌を刺す。

もうこれ以上の拒絶の言葉が出てこない。

もうこれ以上、朔也さんを否定する言葉を言いたくない。

傷つけてごめんなさい。

こんな最低の女、嫌いになって、忘れてしまってください。



「・・・・・・・・・・分かった」




望んでいた言葉。

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