好きを百万回。
「へえ・・・・・」
「へえって・・・・・なんでとか気にならへんの?」
「うん。だってその噂ってわたしが悪者なんでしょ?だったらええわ」
「わたしはなんか悪意を感じるんやけど?」
「気にし過ぎよ。別れたことは確かやしええわよ」
「お嫁さんにしたい女子行員No1やったのに。大体アンタ、野波さんと別れてから痩せたでしょ?」
「ダイエットの成果出てるんやね。嬉しい」
「こまり!」
亜弥がちょっと怒っている。
「ごめん・・・・・でもホントええの。わたしの我慢が足りなくて勝手に別れて欲しいって押し切って、悪く言われるのは当たり前だし」
「不動産屋云々は事実やないでしょ」
緩く笑う。
「どうせもう銀行では誰とも付き合う気ないし、みんなに訂正してまわるわけにもいかへんし」