好きを百万回。


「へえ・・・・・」

「へえって・・・・・なんでとか気にならへんの?」

「うん。だってその噂ってわたしが悪者なんでしょ?だったらええわ」

「わたしはなんか悪意を感じるんやけど?」

「気にし過ぎよ。別れたことは確かやしええわよ」

「お嫁さんにしたい女子行員No1やったのに。大体アンタ、野波さんと別れてから痩せたでしょ?」

「ダイエットの成果出てるんやね。嬉しい」

「こまり!」
亜弥がちょっと怒っている。

「ごめん・・・・・でもホントええの。わたしの我慢が足りなくて勝手に別れて欲しいって押し切って、悪く言われるのは当たり前だし」

「不動産屋云々は事実やないでしょ」

緩く笑う。

「どうせもう銀行では誰とも付き合う気ないし、みんなに訂正してまわるわけにもいかへんし」

< 205 / 266 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop