好きを百万回。
19
結局、野波さんの家でもまたずっとベッドで貪られ続けた。
合間にお風呂に入れて貰ったり、食事を運んで貰ったり甲斐甲斐しくお世話される。
実は凄い体力がある人なんだと新しい発見をした気分だ。
気を失うように眠りに落ちたわたしが目覚めたのは日曜日のお昼近く。
「こまり、そろそろ起きれるか?」
「はい・・・・・」
野波さんのTシャツを借りて着るとワンピースのようになった。
「なんか可愛いな」
目を細めそう言うと抱き上げられる。
「野波さん?」
「リビングでコーヒー飲もう」
すっかり野波さんに気怠い身体を預けきっていたわたしは、開けたリビングのドアから見た光景に叫び声を上げた。
「いやーーーーーーっっ!!」
声が掠れていて良かった。
野波さんの首にかじりついて顔を隠す。