好きを百万回。
「・・・・・・・・・・バカップル再来」
そこには呆れたように呟く亜弥と、やれやれと溜息をつく山岸くん、無表情でコーヒーを飲む結絃さんがいた。
「あちこち所有のスタンプ押されて、声が出なくなるまで弄ばれたのね。まさか金曜日の夜からずっと?」
「当然。服めくったらもっと凄いよ」
しれっと野波さんが答える。
ダイニングテーブルでみんなでコーヒーを飲みながら、わたしはいたたまれなくて恥ずかしくて赤くなって小さくなっていた。
「・・・・・なんか紅い痕が悪い病気みたいですよね」
山岸くんに言われ自分のTシャツから出た腕や足に残る野波さんがつけた痕を見ていると本当にそう思えてくる。自分では見えないけれどきっと首にもいっぱいついているんだろう。
「で、小娘、朔はどこまで説明してくれた?」
「どこまでって・・・・・」