好きを百万回。
「じゃ、やれば出来るボク、頑張って」
クスクス笑いながら励ましてあげる。これでなかなか年上のお姉さまたちにも同期の女の子にも人気があるらしい。
『京都の老舗のお茶屋さんの次男坊でそこそこイケメン』というのが彼のウリ。180センチに少し足りない身長と有名私大卒、二重まぶたの大きな瞳、人懐こい笑顔、憎めない無邪気な性格。確かに弟キャラで可愛いもんね・・・・・・・・・・。
「志田くん、集計終わったらPR用品の補充行くからね」
「了解っす!」
むくれた様子で志田くんが後ろをついてくる。
「佐藤さんって優しい顔したオニですよね。最初に自分で集計してあるのにオレにやらせるなんて」
「早く伝票あげないと他の人に迷惑でしょ」