好きを百万回。


「木下」
左側を歩く人が優しい声で呼ぶ。

「はい?」

「もうこれから親睦会出なくていいよ」

「・・・・・それは願ったり叶ったりなんですけど。わたし、なんかやらかしましたか?」

「色んなヤツが木下に寄ってきてオレがムカつくから」

「はあ・・・・・・・・・・?」
訳がわからないとマヌケな返事を返すわたしを、面白そうに王子様が見ていた。
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