好きを百万回。
なんだか見覚えのある後ろ姿・・・・・
まさかね・・・・・。
車から降りた人が振り向いた。
「木下?」
「野波さん!?」
お互い顔を見合わせて言葉が出ない。なんでここにこの人がいるんだろう?
「朔ーっ。車、開けて」
先生が家から出て来て野波さんを呼ぶ。
「朔、これ車に乗せてよ」
先生がキルトが入った箱を野波さんに渡す。
「あ、こまりちゃん、おはよ」
「おはようございます・・・・・」
「昨日話した助っ人、弟の野波朔也よ。よろしくね。朔、こちらわたしの生徒さんの木下こまりちゃん」
「よーく知ってるよな、木下」
「はは・・・・・」
「なに?あなたたち知り合い?」
先生が驚いた顔をする。
「いつも野波さんには銀行でお世話になっています」