好きを百万回。


「パスタランチにしよか?」

「はい」

野波さんが店員さんを呼んでオーダーする。

「オレって王子様なの?」

「え?あ、はい。みんな言ってます。見てるだけで幸せな気分になれるって」

「ぶっ・・・・・30で王子様ってなんだそれ。恥ずかしいやろ」

「でもホントに王子様みたいですよ・・・・・?何をするのもスマートで優しくて・・・・・。わたし、今日ドキドキしっぱなしです」

「それは計算通り」

「・・・・・・・・・・え?」

野波さんが機嫌良さそうに椅子の背もたれにゆったりと背中を預けて、腕を組む。何気ないポーズが素敵すぎる。視線を外してくれないからつい俯いてしまう。


勘違いしてしまいそう・・・・・・・・・・。
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