好きを百万回。


わたしのマグカップを野波さんが取り上げて、テーブルに置いた。

「落ち着いて。泣かなくていいからゆっくり話して」

野波さんがわたしの頭を撫でる。

「お返事・・・・・しないままで・・・・・自分の気持ちばっかり考えて・・・・・」

「うん・・・・・」

「野波さん・・・・・と話すときはドキドキして・・・・・偶然会えたらう・・・・・嬉しくて・・・・・」

頭を撫でていた手が背中に下りてくる。

「こんな曖昧な好きじゃダメだと思って・・・・・そ、そしたら今日野波さんが病気だって・・・・・」

背中を優しく撫でられる。

「な・・・・・何にも考えられなくて・・・・・酷い病気だったらどうしようって・・・・・野波さんに会わないとって・・・・・でもわたし何にも知らなくて・・・・・電話もメールも繋がるもの、何にも知らなくて・・・・・」
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