好きを百万回。
「お待たせしました・・・・・ってなんで杉浦さんいてるんですか?」
「付き添い。美人2人もはべらせて幸せ者」
キョトンとしている山岸くんを尻目に亜弥がお店の人を呼んでオーダーをする。
「あ!なんで勝手にアフタヌーンティーセットなんて頼んでんですか!」
「うるさいなあ。老舗旅館のおぼっちゃまがケチケチすんなって」
鷹揚に亜弥が椅子の背もたれにもたれ、ショートボブの髪を耳にかけながら膝丈のスカートから伸びるスラリとした足を組み換えた。
「黙ってればイイ女なのに・・・・・杉浦さん残念な美人ですよね」
山岸くんがが不貞腐れたように言うと、亜弥の背中合わせの席で本を読んでいた男の人がぷっと吹き出した。
「もう、恥ずかしいから2人とも・・・・・」