夢追う私たち
⑫
浅田さんがお父さんと仲直りした翌日。
仕事も終わって着替えていると
今日はお休みだった美雨さんが
店にやって来た。
「あれ、美雨さん…何か忘れ物ですか?」
ガシッと両肩をつかまれる。
「菜耶ちゃん。昨日は、ほんっとーにありがとう。お父さんも、菜耶ちゃんの事気に入っててさぁ…アホだから『うちの道場に!』とか言ってたー。止めといたけど。」
「あ…あははは…」
「それとっ、そのお礼に菜耶ちゃんに協力したいの!!」
「…はい?」
協力?
私の耳元に近づき、コソッと話始めた。
「悠貴の事好きなんでしょ?うまくいくように協力するから!!」