夢追う私たち
「えっ…えぇぇぇぇ?!」
「美雨さん、それ別にコソッと言うことじゃないですよ。シェフ以外皆わかってるじゃないですか。」
と、玲ちゃんが冷静にとんでもないことを発言する。
「みっみんな?!」
「まぁ、どう見てもねぇ?」
「いや、でも私だけっていうか…浅田さん、彼女いらないって言ってたし…」
うわー…
顔があつい…
「いーや、菜耶ちゃんには結構心開いてると思う。あいつが、お父さんの話するのなんて相当だよ!!」
「でも今のままでも楽しいし、関係が気まずくなるのも嫌だし…」
肩に置かれた手に更に力が入る。
「だいっじょーぶ!お姉さんに任せなさい!!菜耶ちゃんは、特に何もしなくていいから。」
にっこりと笑う美雨さん。
「…何も…?」
その笑顔が怖い…
何企んでるんだろ…
それだけ言うと、更衣室からスキップしながら出ていってしまった。
何もって…
そんなんでお互いにわかりあうなんて無理でしょ…
家に着いて、一息つこうとお湯を沸かす。
~♪
部屋にケータイの着信音が響いた。
誰だろ…?