夢追う私たち

「えっ…えぇぇぇぇ?!」


「美雨さん、それ別にコソッと言うことじゃないですよ。シェフ以外皆わかってるじゃないですか。」

と、玲ちゃんが冷静にとんでもないことを発言する。


「みっみんな?!」


「まぁ、どう見てもねぇ?」

「いや、でも私だけっていうか…浅田さん、彼女いらないって言ってたし…」

うわー…
顔があつい…

「いーや、菜耶ちゃんには結構心開いてると思う。あいつが、お父さんの話するのなんて相当だよ!!」

「でも今のままでも楽しいし、関係が気まずくなるのも嫌だし…」

肩に置かれた手に更に力が入る。

「だいっじょーぶ!お姉さんに任せなさい!!菜耶ちゃんは、特に何もしなくていいから。」

にっこりと笑う美雨さん。

「…何も…?」

その笑顔が怖い…
何企んでるんだろ…


それだけ言うと、更衣室からスキップしながら出ていってしまった。



何もって…
そんなんでお互いにわかりあうなんて無理でしょ…

家に着いて、一息つこうとお湯を沸かす。


~♪


部屋にケータイの着信音が響いた。

誰だろ…?




< 101 / 128 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop