夢追う私たち
倉持の部屋は、白や薄ピンクで統一してあり意外とキレイにしてあった。

コーヒーを飲みながら話していると
ドギマギしながら倉持からお礼を言われる。

が、その声は突然途切れ、倉持の方に目をやると
思わずぎょっとする。

さっきの事を思い出してか、また涙をこぼしていた。

自然と倉持の腫れた右頬に手がのびた。


こんなに腫らして…あの男どんだけ強い力で殴ったんだよ…


また沸々と怒りがわいてくる。

急に触れられたからか、倉持の目が見開かれる。

それからは、なぜか焦ったように話をそらされた。

将来の話をしたけど、まさか同じようなコンセプトの店を持ちたいとは…
いい仕事仲間になれそうな気がする…。


なんて盛り上がってると、勢いあまって倉持の肩を叩いてしまい…また怒鳴られた…

別に変な理由はない。
ただ人が居る方が安心できるだろうから
泊まることにした。


貸してもらった歯ブラシで歯を磨きながら
そういえば親父の話しちまったな…とちょっと後悔…。


なんとなく倉持には話してしまった…。
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