夢追う私たち
「月曜の朝、えーっと…あの可愛い顔した…
あ!佐伯君だ。あの子が、バイクで迎えにきてくれるってよ。で、帰りは俺な。」
「えっ、ええ??ほんとですか?
…すいません、色々…。」
ご迷惑おかけします、と深々とお辞儀する。けど、有難いことだ。なんせ、駅までも少し距離があるので、何で行こうか迷っていたのだ。
「そうゆう事だから。じゃぁなー、モコモコー。」
私の来ている部屋着、モコモコ素材のワンピース。
フードの紐に付いてるボンボンをピシッと弾き、
そのまま行ってしまった。
ただこれだけ渡す為にきてくれたのか…
かわいい甘え上手な女子だったら、ここで服の裾でも掴んで
お茶でも飲んでいきませんか?とか言っちゃうんだろうな…
一瞬、自分がやったらって想像をしてみたけど…
いや、いかんでしょ。
やって良い人間とやっちゃいけない人間がいるやつだよ、コレ。
はぁーっと溜め息をつき、早速頂くことにした。