夢追う私たち
日曜も結局、前日と大差なくのんびりと過ごした。
そのお陰か、足も少し回復したように感じた。

佐伯君からは、日曜のうちにメールが来ていて
7時30分に迎えに行くとのことだった。

寒いけど、5分前に出ておこうと思って玄関のドアを開けると、既に佐伯君が待ってくれていた。
申し訳なさから急ぎたい心と裏腹に、足はなかなか進められない。
まだ気がついていない彼に、とりあえず声をかける。

「さーえーきーくん!!おはよー!!
ごめん、朝早くから…」

私の声に気がつくとスマホから顔をあげ、
心配そうにこちらに走ってきた。

「菜耶さん、おはようございます。
大丈夫ですか?肩かします?」

「あ、へーきへーき!!ありがとね。」

肩はかしてもらいたかったが、ここで借りてちゃ仕事できないっしょ!とゆう、変な気合いから断った。

佐伯君が乗ってきたのは、
意外にも黒のビックスクーター。

さすがに乗るのは大変で、手伝ってもらう。
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