夢追う私たち
浅田さんにちょっと待ってろと言われたので
店の前でそのまま立ち止まる。

送ってくれるって言ってくれたけど、佐伯君みたいなビックスクーターかな…チャリだったりして…タフな浅田さんならありえる…とか色んな想像を膨らませてると、目の前に…なんだっけプリ…車種とかよくわからないけど、いい車が停まった。

まさか車で来るなんて思ってないからぼーっとしてると、窓があいた。

「おい、マヌケ面。早く乗れよ。」

「は?」

窓からみえたのは、まさかの浅田さんで…
呆けていると「てめぇ、マジで先かえんぞ…」
ってゆっくりスススと車を進めるもんだから
慌てて開いてる窓に手をかけた。

「ののの乗りマス!!
ま、まさか車持ってると思わなくて…」

「はぁ?車くらいもってるわ。失礼なやつだな、相変わらず。」

シートベルトをしめながら浅田さんの横顔を盗み見る。

…ほんっと口は悪いけど…顔はいいんだよね…。

車を運転する姿は、二割増し位格好よくみえてしまうもんだから、無駄にドキドキしてしまう。

「あ、そういや…お礼しに行くとき俺も行く。」

「へ?」

「いや、俺もお礼したいし。」

「え、わかりました。」

「えって何だよ。」

「いえ、特に意味は…(笑)」

「あ、てめー何笑ってんだ。」

なんか、浅田さんと話してると絶対おかしな言い合いになるんだよね…

最近はこれが楽しかったりする。
最初はかなりムカついたんだけどね…


ただちょっと日曜日も会えるのかと思うと
嬉しくなったなんて、言えるわけない。
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