夢追う私たち
外に出ると、昼間に比べてだいぶ温度が下がっていた。

空がなんとなくオレンジにそまりつつあった。

そうだ!!浅田さんにもパウンドケーキ渡さなきゃ!!

「っあさ…「おい。行きたいとこあんだけど。」

「…はい?」

「とりあえず予約したから、はやく車乗れ。」

「へ?いや、話がよく見えな…」

「なに?予定あんの?」

「ご…ございません…」

「だよな。決まり。」

決まりって…どんだけ強引なんだよ!!
本当に予定が入ってたらどうするつもりだったんだ!!
…そんなこと、滅多にないけど………。

あぁ…自分で言ってて悲しくなる。

「あの、どこいくんですか?」

シートベルトを締めながら浅田さんに聞く。

「さぁ、どこでしょう。ついてからのお楽しみ。」

ニヤリと笑いながら言うもんだから…
なんか怖くなってきた。まさか!!

どこかに連れ込むつもりなんじゃ!!

予約って何?!レストラン…?

まさかっ、ホテル?!


…いや、それはないか。

そもそも浅田さんて見た目と違って女嫌いだし。
てかまず、そんな関係じゃないし!
どこに行くのか思考を凝らしていると、車のエンジンがとまった。
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