夢追う私たち
さっきのことを思い出したのか
またぶふっと吹き出す。

「もーーーっ!!!!忘れてください!!」

ベシッと肩を叩く。

「ってぇ!!しょーがねぇだろっ、お前のあの焦った顔!
赤くなるんだか青くなるんだかどっちかにしろよ(笑)
それに、あっちに行くときはこの格好じゃ無理だな。」

直前まで黙ってたくせに、勿論な事を言うんだから…。

「さ、行こうぜ。」

「…………はい。」

「なーんだよ、悪かったって。ここは、奢ってやるからさぁ。」

「えっ、マジですか?許してあげます。」

「……現金なやつだな…おぃ。」


白い壁とオレンジの照明、所々に緑も置いてあって清潔感あふれる店内だ。
結構好きな雰囲気。
オルゴールの曲も流れていて落ち着ける所だ。

「なんか、いいとこですね。店員さんの雰囲気もいいし…」

サービスの女の子が注文とるときに、浅田さんをチラチラ見ていったのは、気になったけど…

盛り付けも綺麗で、味もおいしい!
玲ちゃんとか喜びそう…!!

モグモグと鴨のローストオレンジソース添えを
うまぁー!と噛みしめていると、またもや笑い声。

「ははっ、お前ホント旨そうに喰うなぁ。」

その顔がクシャリと優しく笑うもんだから
またドキドキしてしまう。
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