夢追う私たち
店をオープンさせると、続々と席が埋まってきた。
一気に厨房が慌ただしくなる。
ランチタイム中盤に差し掛かったあたりで、厨房の入り口付近に3人の人影があらわれた。
「え!!…なんで、皆さん揃って…」
そこには、マスター、夏希さん、浅田さんの3人が立っていた。
「実はさぁー、マシンが故障しちゃってさ。しょうがないから臨時休業。」
苦笑いのマスター。
「平日にお休みだなんて、滅多にないから食べに来ちゃったの。ね、悠貴君!!」
ぽんっと、浅田さんの肩に手をやる夏希さん。
「はい、せっかくなんで。」
と、にっこりする浅田さん。
ん?
いやいやいや
なんかにっこりしてるけど…
その笑顔が超怖いんですけどぉぉっ!!
顔に《なんで店来ねぇんだ、てめぇ》って
書いてあるような気がしてならないっ!!
ひぇぇぇーっ…