夢追う私たち
「ははっ…情けないね…お嬢さんに説教されてしまった。」
浅田さんと同じ様にクシャッと笑う。
「すいません…偉そうに…」
「いいんだよ、おかげで少しは素直になれそうだ。ありがとう。」
タンブラーに入ったラテを飲み、うまいね…と言ってまた微笑んだ。
また一緒にカフェに戻らないかという提案は、断られてしまった。
まだそこまでは、素直になりきれないと言ってホテルへと戻っていった。
ただ、私の手には空になったタンブラーと、1枚の紙切れと500円玉が握られている。