覚醒者3号
「じゃあさ…」
おずおずと、小山田君が口を開く。
「黛さん…も…超能力持ってるのか…?」
「ええ」
私は頷く。
小山田君が『発症』する事がわかったのも、私の能力のお陰だ。
機関は私の能力を利用して覚醒者を特定しようとしていたらしい。
「私の能力は『プレコグニション』」
「ぷれこぐにしょん?」
小山田君が首を傾げる。
「…予知…そう言った方がわかりやすいわね」
私はクスッと笑った。
…未来に起こる出来事を事前に察知する超能力。
遠見、千里眼とも呼ばれる。
といってもそんなに先が見える訳ではなく、見たい未来を自在に察知できる訳でもない。
私の場合はランダムに、しかも比較的近い未来…数秒先から数日後くらいの未来しか察知できない。
いつ、どのくらい先の未来が見えるかはわからないが、それでも何も知らないよりはずっとマシだ。
私は小山田君に注射して彼の腕にガーゼを当てていた時に、『彼が覚醒者になる』という未来を予知したのだ。
恐らくはそんな遠くない未来。
ただ、小山田君がどんな能力に覚醒するのかまでは見えなかった。
だからせめて逸早く彼を保護すべく、私は行動を開始したのだ。
おずおずと、小山田君が口を開く。
「黛さん…も…超能力持ってるのか…?」
「ええ」
私は頷く。
小山田君が『発症』する事がわかったのも、私の能力のお陰だ。
機関は私の能力を利用して覚醒者を特定しようとしていたらしい。
「私の能力は『プレコグニション』」
「ぷれこぐにしょん?」
小山田君が首を傾げる。
「…予知…そう言った方がわかりやすいわね」
私はクスッと笑った。
…未来に起こる出来事を事前に察知する超能力。
遠見、千里眼とも呼ばれる。
といってもそんなに先が見える訳ではなく、見たい未来を自在に察知できる訳でもない。
私の場合はランダムに、しかも比較的近い未来…数秒先から数日後くらいの未来しか察知できない。
いつ、どのくらい先の未来が見えるかはわからないが、それでも何も知らないよりはずっとマシだ。
私は小山田君に注射して彼の腕にガーゼを当てていた時に、『彼が覚醒者になる』という未来を予知したのだ。
恐らくはそんな遠くない未来。
ただ、小山田君がどんな能力に覚醒するのかまでは見えなかった。
だからせめて逸早く彼を保護すべく、私は行動を開始したのだ。