覚醒者3号
逃げ場はない。
かといって瞬間移動するには体力が残っていない。
つまり、ここで終わりという事だ。
私の命を奪うであろう車の形をした死神を見据えながら、私は唇を噛み締める。
結局、個人がどんなに頑張ったところで組織には敵わないのだ。
ごめん、小山田君。
これでも私、頑張ったんだよ…。
心の中で、隣に立つ少年に詫びた。
…その時。
「!!!!!?」
轟音を立てて、空中から降ってきた数十台の廃車全てが炎に包まれた!
あるものは爆発し、あるものは燃え尽き、あるものは黒焦げになり。
全て跡形もなく消え去る。
「な…」
念動力でその廃車を操っていた1号でさえも、その光景に目を見張る。
無論私もだ。
私にはこんな能力は備わっていない。
…ただ一人。
私の隣に立つ小山田君だけが、何の表情も浮かべぬまま、その場に平然と立っていた…。
かといって瞬間移動するには体力が残っていない。
つまり、ここで終わりという事だ。
私の命を奪うであろう車の形をした死神を見据えながら、私は唇を噛み締める。
結局、個人がどんなに頑張ったところで組織には敵わないのだ。
ごめん、小山田君。
これでも私、頑張ったんだよ…。
心の中で、隣に立つ少年に詫びた。
…その時。
「!!!!!?」
轟音を立てて、空中から降ってきた数十台の廃車全てが炎に包まれた!
あるものは爆発し、あるものは燃え尽き、あるものは黒焦げになり。
全て跡形もなく消え去る。
「な…」
念動力でその廃車を操っていた1号でさえも、その光景に目を見張る。
無論私もだ。
私にはこんな能力は備わっていない。
…ただ一人。
私の隣に立つ小山田君だけが、何の表情も浮かべぬまま、その場に平然と立っていた…。