覚醒者3号
スクラップの上から、1号が俺を見下ろす。
「おめでとう、小山田哲平。今この時から、君はこちら側の世界の住人よ」
先程までの狂気に満ちた笑みは消え、初対面の時と同様の無表情で呟く。
…俺も無表情のまま、1号を見上げた。
「……」
彼女は手を差し伸べる。
「来なさい。機関は君のような強力な覚醒者を歓迎する」
「…小山田君、駄目!行ったら駄目!行けば貴方は必ず『人間』ではいられなくなる!」
黛さんと1号。
まるで天使と悪魔の囁きのように、二人は俺のそばで言う。
俺は。
「!!」
1号に手を伸ばした。
「お…小山田君」
青ざめる黛さん。
「黛さん…とっくの昔に俺は人間じゃなくなってるよ…」
彼女の顔を見る事すらせず、俺は呟く。
「……」
その言葉を聞いて、1号がまた薄く笑う。
そう、俺は人間じゃなくなった。
だから。
「俺をこんなにした連中はぶっ潰してやらなきゃ気がすまない」
伸ばした掌から、火の玉が発生する!
「っ!?」
己に向かって飛来する火球。
1号は咄嗟に立っていたスクラップの上から飛び退いた!
「おめでとう、小山田哲平。今この時から、君はこちら側の世界の住人よ」
先程までの狂気に満ちた笑みは消え、初対面の時と同様の無表情で呟く。
…俺も無表情のまま、1号を見上げた。
「……」
彼女は手を差し伸べる。
「来なさい。機関は君のような強力な覚醒者を歓迎する」
「…小山田君、駄目!行ったら駄目!行けば貴方は必ず『人間』ではいられなくなる!」
黛さんと1号。
まるで天使と悪魔の囁きのように、二人は俺のそばで言う。
俺は。
「!!」
1号に手を伸ばした。
「お…小山田君」
青ざめる黛さん。
「黛さん…とっくの昔に俺は人間じゃなくなってるよ…」
彼女の顔を見る事すらせず、俺は呟く。
「……」
その言葉を聞いて、1号がまた薄く笑う。
そう、俺は人間じゃなくなった。
だから。
「俺をこんなにした連中はぶっ潰してやらなきゃ気がすまない」
伸ばした掌から、火の玉が発生する!
「っ!?」
己に向かって飛来する火球。
1号は咄嗟に立っていたスクラップの上から飛び退いた!