真愛 【絶賛スランプ中】



「黙れ!」



上から魁がそう叫ぶと下っ端は静かになった。



「木崎 莉帆と言います。多分知ってるだろうけど、蒼龍の元姫です。噂を信じようが信じまいが好きにしてくれていいです。でももし、この中に一人でも私を信じてくれる人がいたら、言いたいことがあります。いくら総長の命令だからって命を懸けるのは止めてください。自分の命を優先してください。私はそれだけで十分です」



そう言って頭を下げる。



「頭上げてください!」




下っ端の一人にそう言われ、恐る恐る顔をあげる。




そこにいたのはさっき豪毅に話しかけたトサカヘッドの子。



「あ、の。ひとつ聞いていいっすか」




「はい」




「なんで、降りてきたんすか?総長の女なんだし上で言うのが普通じゃないっすか」



「あー…私見下ろすの苦手だし…それに頼む立場なのに上から言うのはおかしいと思ったか、ら…」



いきなり下っ端全員が頭を下げたからびっくりして語尾が小さくなった。

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