真愛 【絶賛スランプ中】


「俺の家は裕福とは言えなかったけど、それなりに幸せだった」



初めて聞く、豪毅の家族の話。





「親父とお袋、6歳下の妹がいたんだ。中1に上がった俺は、部活の合宿に行ってたんだ。両親も妹も、『いってらっしゃい』って見送ってくれた。でも…」




「俺が帰った時、夜だっつうのに家は真っ暗だった。出かけてんのか?って思ったけど車は置いてあるし、家にいるはずだと思って中に入った。その瞬間鉄臭い血の匂いがした。嫌な予感がして…急いでリビングに入ったら…」




私の肩を抱く腕に力が入る。





「悲惨な姿の…両親と妹の死体が転がってた」




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