真愛 【絶賛スランプ中】
「いつもみたいに、莉帆の話をしてるとき。莉帆との将来のことを話してたんだ。その時にさ、『実は俺、荒嶽組の人間なんだ。お前らも知ってる通り、最悪の組の跡取り息子だ。でも俺は、あいつと居たい。だから俺が荒嶽組を潰す』ってね」
その言葉に涙が出た。
顔を手で隠しながら泣く私に、豪毅は話を続ける。
「総長が死んだのはお前のせいじゃない。あの人は、男としての義務を守ったんだ」
「ぎ…む?」
意味が分からず顔を上げると、豪毅は優しい顔をしていた。
「あぁ」
「なに…それ…」