ナミダの先はキミと。
中央パーク
放課後、帰ろうとしたところ…




「ひよ!行くぞ〜」




彼に捕まった。




「行くってどこに!?ひよって…ねぇ、百河くん!」




「翔って呼んで。」




そう言う事じゃないんだけど…



それだけ言い、どんどん歩いていく。



強制的に連れてこられたのは小さな服屋だった。




「ここ俺んち。」




と、親指を立てて店を指さす。



いや、突然言われても困るし。



ほら!



と急かされるように店内に入れられた。



そこには女性モノの可愛いオシャレな服がずらりと並んでいた。



すると彼が沢山もってきた服を私と一緒に試着室に押し込む。




「ちょっ…百河くん!」





訳がわからないが、渋々彼の選んだ服に着替える。



何度も何度も。



鏡越しの私は私じゃないみたい。




「可愛い…ひよ!似合ってる!」




彼が子供みたいに笑う。



いつの間にか彼も着替えていた。



かっこいい…。




「ん?なに?」




と聞く彼に、なんでもない!



と首を横に振る。




「そ?じゃあ行くか〜!」




えっ、また?今度はどこ!?

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