やばいトコを見られたっ!
イッシ君が、ゆっくりと振り向く。


「男は獣なんでしょ? しおりちゃんが嫌がっても、リクがその気になったらおしまいだよねー」


リクがそんなことするはず、絶対にないって、分かってるのに。


「誰かさんが大事にしているイトコちゃん、傷モノになっちゃってるかもね。
ザーンネーンでした!」


イッシ君が、怒りを含んだ目で、あたしを見ていた。


「いい気味よ、あたし、しおりちゃんみたいな子、大っ嫌い!」


そう言い放った次の瞬間。

イッシ君が、あたしの方へ戻ってきて。

あたしの右肩を、ぐっとつかんだ。

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