やばいトコを見られたっ!
あたしの生い立ち
***



あたしをベンチに座らせると、イッシ君は、公園の入り口のところにある自動販売機で缶コーヒーを買ってきてくれた。


「ほら」


プルトップを開けて、あたしに差し出してくれる。


「ありがと」


一口飲むと、少し、落ち着いてきた。


「ごめん」


「いや、俺に謝られても……」


「そうだよね」


あたしは、コーヒーをもう一口飲んで。

ゆっくりと息を吐いた。
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