初恋は一言から
「魏姫?今日の授業どうする?」

「え〜入学そうそう授業受けるのぉ?」

「ですよねー」

あたし別に勉強しなくてもいいし。

テスト範囲見ただけでノー勉でいけると思ったぐらいだし。

「魅火流はどうするの?」

「うーん。俺は一応テスト範囲の勉強するわ」

「あっそう。じゃああたしは本でも読んでるから」

「はーい」

魅火流が今日の授業を頼んでいる隣で本を読む。

なんの本かって?

なんていうか…一言では言えない。

だって複雑なんだもん。


ピロリン♫


「あ、届いた」

隣で魅火流のタブレットの着信音がする。

届くの早いな。

1分経ってないよ?

内容を見て満足そうに魅火流は頷く。

投影機に映像を送るとスクリーンに写してくれるらしい。

魅火流が早速使っている。

《第1章。数学 公式の展開……》

え?

公式の展開?

「魅火流なんでこんなに簡単なの受けるの?数検一級持ってるのなら余裕じゃん」

「はっきり言って魏姫に勉強教えてもらったから高校レベルのは全部解けるんだよね。だから…暇つぶし?」

「成る程。魅火流がこんなに簡単な問題から復習するなんてびっくりしたから」

「バカにしてんの?」

「してないよ」

よかった。

あたしが勉強教えてこんなのわかんないって言ったら殴るわ。


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