初恋は一言から
迅竜は頭がいい族。

その理由の1つはあたしが勉強を教えているから。

他の人曰く、あたしの教え方は先生より分かりやすいらしい。

妃出之園にいる子供たちは1番下の子で確か3歳。

その子はもう小学3年生の勉強を終わらせている。

闇の世界で生きるにはこれくらいの学力を身につけておかないと。

そういえば魅火流、昨日のテストの結果どうだったのだろう?

聞いてないな。

一応聞いてみるか。

今後の勉強を教えるための参考になるし。

「魅火流?昨日のテストどうだったの?」

「えーと確か785点だった」

「科目は?」

「8科目。国語、数学、理科、社会、家庭科、技術、音楽、美術」

「なんの教科で15点落とした?」

「美術のデッサンで5点、家庭科の実技で2点、国語の条件作文で7点、社会の記述で1点」

美術、家庭科、数学、国語、社会か。

どれもいまいちの教科だな。

美術、家庭科はとにかく…

「なんで国語と社会で落とした?」

「国語はなんかの条件に違反したらしい。社会は句読点付け忘れ」

「はぁ」

句読点つけ忘れるなんて…バカだ。

国語の条件は魅火流の事だし何文以下で書けっていうのを少し破っとかだろう。

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