初恋は一言から
「魏姫、試しに問題解いてみる?」

「え、問題持ってるの?」

すごい。

そんなに簡単にテスト問題持ち出せたの⁉︎

「いや持ってない。だけど理事長がもう一回受けたければ問題あげるって言ってた。先生の監視のもとで受ければ成績に反映されるらしい。ただし成績は2回目の方を採用するから点数が下がったら自業自得だけどね」

わぁーお。

なんと画期的なシステム。

これだったら点数上げ放題じゃん。

「あ、あと再テストは2回まで、問題は毎回変わるんだって」

なんだつまんないの。

答え暗記しても意味ないじゃん。

そんなことしないけど。

「じゃあ受ける」

「わかった。じゃあ理事長にメールしておく」

「うん。魅火流も受けたら?」

「俺?じゃあ俺も受けるか」

うんうん。

これで結果がどうなるかによってを決めるか。

迅竜の幹部の実力を。

そういえばもう1人の幹部の人に聞いてないや。

誰かって?

それは…

「真輝音はどうだったんだろ」

「真輝音先輩?俺が聞いた話によると793点だって」

「そう、あいつの教室って確か隣だよね?」

「そうだけど。直接聞きに行くの?」

「もちろん。本人から聞いた方が信憑性上がるし。芹は?」

芹は幹部の1人で魅火流と同じ役職。

年上の同僚というなんとも微妙な関係。

大体どこの会社にもあるような関係なんだけどね。
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