十日目の判決 -完-






笑っている君が言うからこそ、



何よりも刺さる。



‘‘素直になったほうがいいぞ’’




君に結希の事を相談され、
久しぶりによく話すようになった時…

鬱陶しい君だけど、楽しかった。

この時間が続くなら
どうなんだろう…


私は楽になれるかな。

だったらこのまま…。


少し、そんな

バカなことを考えたりした。







知ってほしい。



誰か、私に言ってやって欲しい。




どうして泣かないの?





引き裂ける心が、


叫ぶ心が、


自分を苦しめて…



泣かせない。




全部、吐き出してしまえばいいのだ。

何もかも吐いて楽になればいいのだ。






けれど、私にそうすることは許されない。






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