絆の軌跡
「…っ……」
気付けばその場に座り込んでいた。
そこにはベッドから落ちた毛布以外、変わった所は無かったのだ。
人の気配もない。
リビングに戻る。
二人はどこに行ってしまったのだろうか。
きっと強盗が入ったのだろう。
ならば誘拐?殺された?
寝室のドアの前で立ち尽くして思考を巡らせる。
答えなんか出なかった。
『シーファ、もし俺達に何あったら…』
その次は何だっけ。
ツーっと涙か頬を滑り落ちた。
気を紛らわせるために部屋の片付けを始める。
一人でどうにか出来るかな。