僕と叔母の
普通の人にはややこしいことかもしれないが、あくまで母の妹である桜が「叔母」であり、母の息子である僕が「甥」なのである。聞いたところによると、母が僕を産んだのを見て、もうひとり欲しくなった祖母が頑張ったらしい。孫の僕から聞いたら恥ずかしくてどうでもいいが、お盛んなことでございますね。

「飯は一人で食いに行くからいいって言ってるじゃん。」
ドアを開けて桜に言う。膨れた顔が返してくる。
「だーめ。どうせほっといたら、しゅーくんのだーいすきな麺類ばっかり食べるんでしょ?栄養考えないと!」
図星だが表情には出さないようにした。
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