大切で大切すぎる友達


「かんなちゃん…?」


ふっと我に帰ると、成美ちゃんとその美しい女の子が私の顔を覗き込んでいた。


「あっ…ごめん!成美ちゃんの隣の子が美人すぎて…」


顔を赤くさせて俯きながらもじもじと言うと、成美ちゃんがくすりと笑った。


「かんなちゃんって美人に弱いんだ!ふふふ この子は転校生の葉月奏ちゃん!同級生だよ!さっき駅で会ったの!」


はつきかなでちゃん……ってなんか言わないと!


「わっ私は華月かんなです!なんて呼んでくれてもいいです!よろしくね!」


「わー!名前が似てるねー!かんなちゃん…って呼んでいい?私もなんて呼んでくれてもいいよ!よろしくお願いします!」

「うん!じゃあ…かっ奏ちゃん!って呼ぶね!」



〝奏ちゃん〟と言う声が震える。


それにしても、奏ちゃんの声はなんて綺麗な透明感のある声だろう。


〝かんなちゃん〟と言った奏ちゃんの声が頭に響く。


そしてそして!!!名前が似てるとは…嬉しすぎる!


女性に感じる初めての興奮とも呼べる感情にとまどいつつ、2人の隣で好きな食べ物は?なんていう本当にたわいない会話をして歩く。

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