世界一彼方彼愛誓
xxx-1
夜に咲いた桜が散るころ…
高1の春、あたしは中学を卒業したての
まだまだ子供で馬鹿で
でも早く大人になりたくて、
髪を伸ばして
明るい色に染めて
濃い化粧で化けて
背伸びした格好をして
夜の都会を彷徨った。
明るいようで暗い闇に包まれたネオン街
欲望にまみれた世界
あたしはあたし自身の世界にいるようで
居心地悪いなんて思わなかった。
通り過ぎるキャッチや勧誘の人間
世間は金一色
そこに愛なんてない