血の雫
僕は一気に申し訳なさでいっぱいになった。
僕は何をしていても、誰かに迷惑をかけるんだなぁ。
「あと、お前のこと、アキナから聞いたぞ。
お前が人間じゃないってことをな」
「…そうです、か」
「見た目が人間離れしていると思っていたが、まさか人間じゃないとはな」
「…………」
僕はふと、自分の右にある袋を見た。
透明な袋の中には、赤い液体が入っている。
その袋からのびたチューブは、僕の腕にくっついていた。
「これは……?」
「お前の父親だと言う人が来てな。
ボクも初めて知ったんだけど、吸血鬼ってそうやって腕から吸血しても良いんだな」
「え…?
じゃあこれは、血ってことですか?」
僕はこのチューブから血を吸っているってこと?
「そうだ」
「誰の血、ですか…?」
「アキナだ」
「えっ!?」
アキナの…?