血の雫
★夕焼け
☆☆☆
長かった授業も終わり、僕は鞄にもらった教科書など詰めていた。
なんだか荷物が多いから、重いだろうなぁ。
それを考えるだけで、何だか気持ちが沈んでいく。
「ドロップ、帰ろう?」
「あ、うん」
アキナが軽そうな鞄を肩にかけた。
僕は予想通り重たい鞄を肩にかける。
「え?
何何?お前らってそーいう関係!?」
教室を出ようとしたところで、クラスメイトの男子が騒ぎ始めた。
「同棲とかしてんの?」
男子の声を筆頭に騒ぎだすクラスメイト達。
アキナが顔を真っ赤にして俯いた。
そのせいなのかますますうるさくなった。
「……どう、せい?」
言葉の意味が分からない僕は、鸚鵡(おうむ)返しに聞き、首を傾げた。
すると騒いでいたクラスメイト達が静かになった。