血の雫
突然響いたその声に、クラスメイトが一気に反応した。
そして、ドロップも、我に返ったように離れた。
「……あっ」
急いであたしの右手首を離す。
その表情は、戸惑いで満ちていた。
さっきは深かった青き瞳も、元の宝石みたいな輝きへ戻っていた。
「……先生ッ!」
「どうしたぁドロップ」
「ぼ…僕、保健室行ってきます!」
「そうかぁ。
じゃあ保健委員-?」
「良いです!
僕1人で行けますから!!」
ドロップは急いで教室を出て行った。
「…何だったんだ?さっきのは」
家庭科の授業が終わり、クラスメイトはあたしの傍へ全員集まっていた。