ナミダの先はキミと。翔side編
“翔くん”
学校を抜けた日から、

彼女が授業間や昼休みに教室にいることがほとんどなくなった。



でも伝えたいことがあるから、いつも彼女を探した。



どこに行っても見当たんなくて。



ただ1ヶ所だけ行ってない所があった。



屋上…!



階段を駆け上る。




ガチャ。




「っはぁはぁ。ひよ見っけ…!」




壁にもたれてちょこんと座ってる彼女がいた。




「話したいことあったんだけど、いないからめっちゃ走ったぁ〜」




疲れたよと言って自然な感じで隣に座った。




「あの、話したいことって…?」




緊張しているのか、少し固い表情で聞いてきた。




そうそう!




と彼女の方を向いて座り直した。




「笑わないで聞いてね?」

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