妖精的な彼氏

summer festival +3+

やっちゃったーーーっ!

「も・・・・・・萌え?」

タケル君は大きな目を更に大きくして言った。

はぁ・・・・・・(汗)。

ここまできたら、説明しなきゃかな・・・・・・。

「あのね―――?」

そう、アタシの従兄の箔兎さんは、いわゆる"BL作家"と言うものなのだ。

男なのにBLを書いてるの?と言う質問は・・・・・・まぁしないでほしかったりする。

(本人に聞けば、嬉々として"僕がホモだから"って言うんだろうけど・・・・・・。)

箔兎さんは普通に女「にも」モテる。

だが男にもモテたりするのだ。

確か、今付き合ってるのが暁(サトル)さんって言う人だったような・・・・・・。

まぁ、普通にいい人だし。

黙っていればかっこいいのに!←ここ強調!!

一通りアタシの従兄について話すと、へぇ~~、とタケル君は言った。

あれ・・・・・・?

「タ、タケル君・・・・・・」

アタシが声をかけるとタケル君は笑って、何?、と言った。

「あのさ・・・・・・アタシの従兄のコト、気持ち悪いって思わないの?」

アタシは聞いた。

何時も、箔兎さんのコトを言うと皆に「気持ち悪い!」と言われていた。

だから、話すコトを少しイヤだなって思ってた。

タケル君に拒絶されたら・・・・・・辛いもん。

箔兎さんはいい人だって知ってるから・・・・・・。

どくん、どくん、と高鳴る胸を押さえつけてタケル君の答えを聞いた。

「僕は――、」
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