妖精的な彼氏

encounter

「あれっ・・・・・・?」

アタシは人知れず口走っていた。

てっきり居るのは私だけだと思っていたが、もう一台自転車があったのだ。

誰だっけ・・・・・・?

まぁいいや。

カゴに、乱暴にバッグを入れると自転車を出した。

「もうこんな時間だよ・・・・・・」

アタシは、時計を見ながら言った。

その時、前を見ていなかったのがいけなかった。

ガシャン!

そんな音と共に体が揺らいだ。

―――倒れるっ!

アタシはギュッと目を瞑って受身を取ろうと――したのだが、何時までたっても来る筈の衝撃が来なかった。

「??」

そーっと目を開けると、目の前に超☆童顔って感じの子がいた。

てか、男子の制服着てるけど・・・・・・本当に男?

そう疑問を持ってしまうほど可愛い顔をした子・・・・・・宮城タケル。

そうこれが――アタシと宮城タケルの出会いだった。
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