たとえどんなに。

再び

梢、葵、薔薇さん、愛さんに叱られ

私はへこんでいた。

『自分を追い詰めすぎ』

『負い目を感じすぎだよ』

そんなこと言ったって無理だよ・・・

結局悪いのは私だもん。

なんて落ち込んでるときに私の手元で震える携帯。

「やり直さない?」

へんまから。

別れた翌日に送られたメール。

私は携帯を片手に個室を飛び出す。

隣の梢の部屋にノックもいないで

全力で開けて入った。

さすがにびっくりしたみたいで

本から顔をあげてこちらを見る梢。

そんなのお構いなし。

私は梢に抱きついた。

梢に抱きついて私は泣いた。

片手に持った携帯を見て梢は理解し

私の頭を優しくなでた。

「よかったね。

 幸せになってね。」

優しい笑みを私に向けてくれた。
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