たとえどんなに。
背中を押してくれたのは佑馬

私は梢にすべてを打ち明けた。

梢は泣きながら私の体をさすった。

「痛かったね。」

そう言って私から目をそむけた。

傷つけてしまったかもしれない。

自分が止めなかったから

そう言って梢は自分を責める。

私と同じぐらい

彼女は私に溺愛している。

だからこそこんな私に気付けなかったことを

自分のせいにする。

そんな梢は見たくない。

だから私は笑うんだ。

にこっ

私は今できる最大の笑顔を梢に向ける

うまく笑えているかなんてわからない

でも、私が笑うことで

梢の顔に笑顔がもどるなら

私は何度だって笑うよ。
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