たとえどんなに。
「付き合お。」

すべてを終えた私は佑馬に告げる。

「うん!

 もう離さないから。

 大好きだよ。」

そう言って男子は嘘の言葉を

淡々と並べる。

今までのように再開された暇メール。

前と変わらない日常。

変わったのはメールの量。

受験間近ということもあり

私たちはほとんどやりとりをしていない。

志望校を一つ上げた私は

勉強で必死だった。

受験さえ終われば遊べる。

そう意気込んで頑張った。

卒業式を終えた私たちは

もう学校には顔をだせない。

受験に向けて続く道を

ただひたすら走るだけだ。

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