たとえどんなに。

午前10時

私は指定された駅に急ぎ足で向う。

竜たんはかっこいいし、

身長が高いからすぐわかると思ったんだけど。

予想以上に人の多い駅で

竜たんを探すことはとても困難だった。

駅の周りを歩きまわり

へとへとになってベンチに座る。

「あーい、亜夢。

 見つけたー。」

駅のホームからかけてくる竜たんを見て

ほっとする。

会えなかったらどうしようかと思った。

「あえてよかったー」

そう安堵して笑顔を見せる竜たんにつられ

私も笑顔を見せた。

「さ、行こうか」
 
人の多いホームへ私たちは足を踏み入れた。

< 142 / 172 >

この作品をシェア

pagetop