たとえどんなに。
お願い。

誰か、私を愛して。

一人にしないで。

お願い・・・

私を裏切らないで。

だから・・・私は・・・

ごめんなさい。潤君。

でも、好きになれるよう努力するから。

無意識のうちに私は靖を見つめていた。

それに気づいた潤君は、

私を靖から離すために

手を引いてゲームセンターから出た。

無表情の潤君。

何を考えているの?

ねえ、どんな思いで私を見ているの?

そんなこと知らない。

私の瞳に映るのは・・・

靖。ただ一人だから。

どんなに近くに潤君がいても。

どんなに靖が遠くにいても。

私には靖だけ・・・

こんな私、最低だ。
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